裸の王様

ロム>兄貴ぃ、おもしろいね、この話。裸の王様っていうんだよ。

クワーク>まったくだ。金儲けの秘訣に付け加えたいくらいだぜ。何もないものを売りつけて大設けするなんざ、フェレンギ真っ青だ。そうだ、いいことを思いついたぞ。

ロ>兄貴ぃ、危ないことはやめようよ。ロミュランの透明宇宙船でも売りつけるつもりなんだろ、ほんとは何もない宇宙空間で。

ク>それもいいがな、もっといいやつだよ。あ、ドクター。

ベシア>なんだい、クワーク。

ク>実は、とある女性から、言付けを頼まれたんすよ。いやね、見るつもりはなかったんすけど、なかなかお熱いことが書かれているようで。え、心当たりがない?ライサで羽目でもはずしませんでした?彼女、特殊な方法じゃないと連絡できないところにいるようで。いえいえ、いいんですよ。あとでお届けしときますから、送ってもらうのに経費がかかってましてね。

べ>なんだかわからないけど、送っておいてくれ。


ロ>なんだい、今の?

ク>何もないところから富を得る、だよ。想像上の恋人を売るっていうか…

ロ>そんなのばれちゃうよ。

ク>実はこの手の夢を売る商売は昔からあったんだよな。テレクラだろ、ケータイの出会いサイトだろ、ネカマだろ…いいんだよ、気付かなければ本人は幸せなのさ。

ロ>兄貴もお金がすべてじゃないて気付けば幸せになれるのに。

ク>ばか、逆だよ。そんな余計なものに気付いたら、ドクターみたいに悩んだり傷ついたり、面倒なだけだろ。すべてお金で計れるほうが人間幸せなのに、どうして気付かねぇんだ。

ロ>そうかなぁ。

ク>フェレンギのくせにそんなこともわからねぇのかよ。

ロ>リータと結婚して、フェレンギ半分捨てたから。息子も艦隊士官だし。

ク>おまえに話したのが間違いだったよ。

♪ちゃんちゃん



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