PC UNIXとの遭遇

LinuxをはじめとするPC UNIX(パソコン上で稼働するUNIXに似たOS)がブームになって久しいですが、私もたぶんに漏れず少し手を出し始めました。これはその記録です。(2001/2/10記、3/17追記、5/18簡易修正、6/16VineLinux2.1.5へのアップデート、10/20モデムについて追加、2003/7/5 ThinkPad220の状況などを追記。2005/6/4 Plamo Linux追加。)


【試行錯誤】

最初はどんな種類があって、どのプラットフォームのパソコンで稼働するかもわかっていなかったのですが、それでも関連図書を購入したりインターネット上で勉強し自分でやってみることにしました。ひとつはFreeBSD、もうひとつはNetBSDです。

ThinkPad220にFreeBSD

もともとThinkPad220上でははじめからバンドルされていたPC-DOS 5、あとから購入したMS-Windows 3.1、同じく追加購入したPC-DOS 7を稼働させた実績があります。また、ハード的にもクロックアップしてあるほか、PCカードを利用してモデムでインターネットにつないだり、イーサネットで家庭内LANにぶら下げたり、SCSIでCD-ROMをつないだりしていました。

しかし、主機Performa588が順調に稼働していたこともあり、あまり出番が多いとはいえませんでした。そこでFreeBSDを入れる気になったのです。もちろん、ハードディスクが80MBと非常に少ないため、あまりたいしたことができるとは思いませんでしたがコンソールでいろいろ慣れることができました。

現在もFreeBSDが入ったままで、C++とperlの勉強用になっています。

  →ThinkPad220にOSを<再度>インストールしよう

Performa588にNetBSD

Performa588は購入以来現在(2000年2月)に至ってもいまだに主機として活躍中です。ただし、ウェブとメールはブラウザの制限もあり新顔のVAIO F76に道を譲っています。いずれにせよこれまではこれ1台が主役として活躍していたのですが、マックにNetBSDを入れる解説本を購入したのがきっかけで、これにNetBSDを入れることにしました。

そのためにCPUを680LC40から68040に換装し、以前使っていた外付けのSCSIハードディスクを再度つなぎました。(もともとNetBSDはIDEのハードディスクがサポート外だったので、SCSIを確保する必要がありました。)そこに無事NetBSDを入れ、いくつか遊んでみたのですが結局MacOSと同時に使えるわけでもなく、しばらくして撤去してしまいました。

【Pavilion 2000の登場】

Pavilion 2000は遊び用に購入した廉価なPC/AT互換機です。もともとWindows98 SEがインストールされていましたが、ここにもPC UNIXを入れることにしました。(もともとそのつもりだったのです。)

手元にあったのがFreeBSDのCD-ROMだったこともあり、まずこれからチャレンジです。手順自体は大して難しくなく、fipsでパーティションを切り直して4Gのハードディスクを二つに分け、後半にCD-ROMからFreeBSDをインストールしただけです。

ところが、そこで問題が出ました。ひとつはX WINDOW SYSTEMがVGAでしか使えないということです。マシンのチップセットがi810で、これ(というか、オンボードのグラフィック)に対応する現在のバージョンのSVGAサーバーはLinuxしか使えないとか。さらに、LAN接続に使っているUSBのLANコネクタも認識しません。いろいろ情報収集したりXF86ConfigのModelineをいじったあげくとうとうギブアップしました。

というわけでVineLinuxです。前述の通りXサーバーはLinuxなら使えるらしいというので、VineLinux2.1の本を買い込んでさっそくFreeBSDの上にインストールしてみました。インストール時にXの設定が変になったのですが、再起動後Xconfiguratorで調整すると、ちゃんとi810も認識するし、モニタ(Pavilion 2000にバンドルされているm 50)もリストに入っており、難なく1024x768が使えてしまいました。ただ、画面が右に寄っていたので、xvidtuneを使って左に寄せるようにXF86ConfigのModelineを変更する必要がありました。(これをやったせいで?マシン起動時のHPのロゴまで右に寄ってしまっているんですが、これって不思議ですよね?どうして起動画面まで影響を受けるんだろう?)

次の問題は、認識されないLANアダプタ(メルコのLUA-TX)です。最初ProductIDがバージョンアップしているせいでエントリがヒットしないと聞いてソースのpegasus.cを書き換え後カーネルを再構築したがだめ。その後どういうわけかlinuxconfをやると認識することに気づき、linuxconfの動作内容、

/etc/rc.d/rc5.d/S10network reload
/etc/rc.d/rc5.d/S50inet restart
を/etc/rc.d/rc.local内に記載したら警告もでず認識されるようになりました。

とりあえず最後の問題はpppの設定だったのですが、これはやられました・・・

調べてみると悪名高きwinmodem(モデムがハードウェアによらず、ソフトウェアでコントロールされているもの)のせいらしいのです。(→Winmodemはモデムにあらず(原文(英語)はWinmodems are not modems、適用一覧表(英語)はLinux/Modem Compatibility Knowledge Base 2001-03-02))
Windows側から確認するとConexant HCF V90 56K DataFax PCI Modem(COM2)なんですが、上記のページに従ってPCIボードそのものを確認しました。すると一覧表上は「?」となっており、結局現状は情報が少なくて、linux用のドライバがないということのようです。ということで、オリジナルの構成ではLinux側からのpppは不可能でした。

そのため、結局Linuxでも使えるモデムを別途買ってしまいました。ラトックシステムのREX-PCI56、9月17日で、2,979円(消費税148円を入れると3,127円。定価3,800円)でした。ブラケットが付属していてLowProfileにもなるPCIバスの内蔵モデムです。Winmodemのようですが、別途ドライバが提供されておりいくつかのLinuxで動作が確認されています。ドライバはCD-ROMで提供されます。

最終的にはドライバのインストールに成功しVineLinux側でもダイアルアップpppができるようになったのですが、その際にいくつかの軽微なポイントを自分で修正する必要がありました。

  1. マニュアルにはインストールはinstallで行うとあるが、実際にはINSTALLと大文字のスクリプト名になっている。
  2. コンパイルしたあとのモジュールを読み込むのに、スクリプトでは単純にinsmod lib/pctel.o, insmod lib/ptserial.oとなっているが、実際には/sbin/insmod hogehogeとやらなければならない。
  3. 起動時にドライバが読み込まれるように、/etc/rc.d/rc.localに
    /sbin/insmod /pci56/linux/lib/pctel.o
    /sbin/insmod /pci56/linux/lib/ptserial.o
    を追加。

また、ブラケットの固定用のねじは付属していないため、別途入手する必要があります。ただ、このねじはふつうのISOねじやメートルねじではなくインチねじのため、私は秋葉原で購入しました。

それにしてもVineLinuxというか、GNOMEは今まで使っていたキャラクタ端末のコンソールとは使い勝手が全然違うのでまごつくことばかりです。単にsuしてshutdown -h nowしたいだけなのに、メニューをあちこち探し回り、挙げ句の果てはktermからやっているというていたらく(^^;)

最近はやっとapacheも思ったとおりに反応するようになったので、CGI/SSIの動作テスト用に使えるかなと思っています。

最近VineをVineLinux2.1.5にしてみました。(2001/6/16)

【ついでにPM7100にmklinux】

モニタの調子がいまいちでお蔵入り寸前のPowerMac7100ですが、ついでにこれにもMkLinuxを入れることにしました。こちらはまだ作業中です。とりあえずpdiskでパーティションを切りなおし、KT7.5.3を入れ直して、インストールに必要なソフトを入れ、MkLinuxのインストーラが起動するところまではいっています。(でもftpでインストールしようとしてもだめなので、CD-ROMからのインストールに作戦変更の予定)うまくいけばモニタレスで運用して、外からtelnetでいろいろできるなという皮算用なのです。

でも結局、これは廃棄してしまいました。

【つづく…か?(笑)】

なんたって、マシンはいっぱい増えてきたのに人間は一人だから手間をかけている時間がなくて…でも数はいっぱいあるけど、最近(ここ3年くらい)のマシンはVAIO1台だからなぁ。(苦笑)

【Plamo Linux on P2000】

というわけで、久しぶりの更新はPlamo Linuxのインストールです。2005年6月の話。


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