スタートレックは基本的に大人のドラマなので子どもが活躍するシーンは多くありませんが、それでも何人かの印象的な登場人物がいます。まず、主役、準主役級といえばTNGのウェスリー・クラッシャーとDS9のジェイク・シスコでしょう。
ウェスリーはスタートレックワールド生みの親であるジーン・ロッデンベリー自身(の願い、夢?)を投影した人物ということもあり、非常に優秀な人物として描かれています。シリーズ途中で艦隊アカデミーに入学しレギュラーではなくなるのですが、それまではほとんどのエピソードでエンタープライズを救っています。(どれくらいの頻度で活躍したかについてはSTARTREK THE MAGAZINE No.15 JULY 2000の「Wes Saves the Day」で分析されていますが、第1シーズンではエピソードの24%、退場するTNG:Final Missonまででも16%でウェスリーが危機を救っているそうです。)その活躍は尋常ではありません。さらに、後には彼自身が尋常な人間ではなかったことが判明してしまうのです。
もっとも、人間的にも父を亡くしたときのことや両親との人間関係、父を亡くしたときの経緯からピカード艦長に対して持っていた感情とその変化などが少しずつ語られておりその内面が見えてくるようになります。
もうひとりのジェイク・シスコはウォルフ戦役のボーグ戦で母を亡くしています。(この経緯からするとウェスリーのようにピカード艦長を憎んでいても良さそうなものですが、直接そのような言及はありません。)父との絆が非常に強く、ほとんどそれだけのようなエピソードさえ存在します。もっとも、ジェイクはなくした母のことも非常に愛していたようで、平行宇宙から別のジェにファーが来たときのべたべたぶりもすごいものでした。
さて、以上の二人は子どもとはいえハイティーンなのに対し、もう少し幼い子どもも登場します。TNGのアレキサンダー・ローチェンコ、DS9のモリー・オブライエン、VOYのナオミ・ワイルドマンです。
アレキサンダーは実はあまり活躍の場が与えられていません。どちらかというと、その存在自体がウォーフにどう影響したかというエピソードばかりです。モリーも、幼すぎるため同じようなところがあります。
この二人に比べ、ナオミはひと味違います。成長の早いボリアン人ハーフはニーリックスやセブンと絡みながら成長しているようです。
ナオミが他のキャラクターと違うところはもうひとつ、親が主役や準主役級ではないということです。そういう関係での出演はほとんどあり得ないということです。
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