マッキントッシュでトラブルが発生したときの対処法

はじめに

安定した作動のためには、不必要な機能拡張・コントロールパネルはシステムフォルダに入れないようにする。また、ハードディスクの残り容量が少なくなってもシステムは不安定になりやすいので、不要なファイルはまめに整理する。RAMの不足も同様にシステムの安定に影響するので、不必要なアプリケーションを同時に立ち上げない。

とにかくおかしな動作をするとき

DiskFirstAidやMacCheck、NortonDiskDoctor等でシステムの診断をする。また、Disinfectantでウィルスチェックをする。

マシンが最近不安定だったり、アイコンが正常に表示されない場合

次の順でひとつずつ処置してみる。なお、2,3はフリーウェアのTechToolでも同様のことができる。
  1. 不必要な機能拡張・コントロールパネルをはずして再起動する。
  2. デスクトップの再構築を行う。起動中に、機能拡張・コントロールパネルが読み込まれた後、Finderが起動しはじめたらoption、commandを同時に押す。(コマンドキーとは、アップルマークと四葉のクローバーマークが書いてあるキー。そのキーとoptionキーを同時に押す。)するとデスクトップの再構築を行いますかと聞かれるので、はいのボタンを押す。
  3. パラメータRAMをクリアする。起動時に、option、command、P、Rを同時に押す。何回か起動音が聞こえてから手を離す。
  4. システムファイル関係の初期設定ファイルが壊れている可能性がある。適切な初期設定ファイルを捨て、再起動する。
  5. 特定のアプリケーションが不安定なら、そのアプリケーションだけ再インストールする。初期設定ファイルも忘れずに再インストール前に捨てること。
だめなら、システムのクリーンインストールをする。(アップルのインストーラーは、前のファイルがあるとそれをインストールしないので、一度関連ファイルは削除すること。)あるいは、ハードディスクのドライバを更新すること。

それでもだめなら全システムを再インストールする。必要なファイルをバックアップした後、ハードディスクの再イニシャライズ、システムの再インストールをする。但しこれは手間がかかるので、最後の手段。

使用中に反応しなくなったら

次の順で処置してみる。反応するようになったら、即座に保存していないドキュメントを保存し、すぐに再起動すること。
  1. command、Sを同時に押す。反応しないように見えても、意外とこれでセーブできることがある。
  2. command、ピリオドを同時に押す。これでアプリケーションが終了してくれることがある。
  3. command、Qを押す。これでアプリケーションが終了してくれることがある。
  4. option、command、escを同時に押す。ダイアログウィンドウが出たら、そのウィンドウの右下にある二つのボタンのうち左側の強制終了のボタンを押す。これでアプリケーションが終了してくれることがある。この場合、かなりシステムに負担をかけているので、保存後必ず再起動すること。
  5. command、パワーオンキー(パワーオンキーとは、マシン起動時に押す左向き矢印の書いてあるキー)を同時に押す。ダイアログが出たら、プロンプトの後にESと入れてリターンを押す。
  6. ctrl、command、パワーオンキーを同時に押す。この場合、マシンは強制リセットされ、再起動するはず。
  7. それでもダメなら本体後ろの電源キーを切る(LCIII等)か、電源ケーブルを抜く。但しこれは最後の手段。
ところで、パワーオンキーリセットって、結構効かないときがあります。そんなとき、一度キーボードからADBのケーブルを引き抜いて、もう一回差すとうまくいくことがあります。これも本体に負荷をかけたり、コネクタをいためたりすることがあるのですが、いきなりの電源断よりはいいでしょう。但し、ADBのピンは通電しているので、別のピン同士を接触させると最悪の場合マザーボードを破壊します。!

マシンが正常に起動しなくなったら

(1)Welcome to Macintosh.が表示され、機能拡張やコントロールパネルが読み込まれている最中(下にアイコンが次々表示されている最中)におかしくなる場合。

   機能拡張・コントロールパネルがコンフリクト(同じような機能がぶつかって、正常に読み込まれていない)を起こしているか、機能拡張・コントロールパネルが壊れている可能性がある。以下のいずれかの方法で立ち上げれば立ち上がる可能性があるので、その後最近インストールした機能拡張・コントロールパネルをシステムフォルダからはずして再起動する。はずす代わりに、ExtensionManagerやInitPickerを使って、読み込む機能拡張・コントロールパネルを制限する方法もある。また、読み込む順番を変えてやると正常に読み込まれることもあるので、ファイル名を変えるとうまくいくことある。(読み込みの順番は、アルファベット順である)

  1. shiftを押しながら起動する。この場合、全ての機能拡張・コントロールパネルは読み込まれない。従って、日本語も表示されなくなるため、立ち上がった後はアイコン等を参考にしながらファイル操作をすること。
  2. option−Eを押しながら起動する。この場合、日本語関係が読み込まれず、英語システムに似たシステムで立ち上がる。従って、日本語も表示されなくなるため、立ち上がった後はアイコン等を参考にしながらファイル操作をすること。
(2)サッドマック(最初に出るハッピーマックに変わって、目が×になったマック)が出る場合。

   ハードウェアにトラブルがあるか、ハードディスクのドライバに異常がある可能性がある。
   最近RAMを増設したり、SCSI機器を接続したりとハードディスクの構成を変更したことがあるなら、それらのハードを再チェックする。

  1. RAMなら、きちんとスロットに差し込まれていない可能性がある。RAMのアクセス速度が遅く、マシンが必要とする仕様を満足していない可能性がある。また、コンポジットタイプ(集積度の低いRAMを組み合わせて作られたSIMM)の場合、マシンが正常に認識しない場合がある。
  2. SCSI機器なら、ターミネーターがきちんと接続されているかどうか。同じSCSI番号を複数の機器に割り当てていないか。その他、SCSI機器の構成(つなぐ順番や、内蔵ターミネータの有無、場合によってはまれにはターミネーターがない方がいい場合もある)、ケーブル(ハイインピーダンスの方が、トラブルが少ない。また、あまりケーブルの全長が長くなるとトラブルを起こす。)
  ハードディスクのドライバに異常がある場合、ドライバの更新を行う。

(3)クエスチョンマークのフロッピーが表示されたり、ハードディスク等が認識/マウント(ディスクトップ上に現れる)されない場合。

   起動ディスクが認識されていない。システムファイルがないか、壊れている可能性がある。いずれかの方法で別のシステムから起動し、内蔵ハードディスクのシステムファイル類を復旧する。

  1. 緊急用の起動ディスクから起動する。あらかじめ起動ディスクがあれば、起動操作の直後にそのフロッピーを差し込めば立ち上がる。ただし、機種によって必要なSystemEnablerが違うので、適切なフロッピーが必要。
  2. 機種によっては、ブータブルCD(起動可能なCD−ROM)から起動できる。
  3. 外付けのハードディスクにシステムファイルがある場合。ケーブルを接続した後に、shift−ctrl−command−deleteを同時に押しながら起動する。内蔵ハードディスクを無視して外部ハードディスクから起動するはず。
(4)Finderが正常に立ち上がらない場合。

   システムファイルが壊れているか、初期設定ファイルが壊れている可能性がある。Finderを含むシステムファイルを再インストールするか、怪しい初期設定ファイルを削除して再起動する。


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