ThinkPad220にOSを<再度>インストールしよう

ThinkPad220に入っていた500MBのハードディスクが諸般の事情により破損してしまったので、別途ハードディスクを入手し、改めてOSをインストールすることにしました。

うちのThinkPad220の仕様は、CPU 386SL 16/25MHz切り替え、メモリ6MB、ハードディスク1.3GB(BIOSが認識できるのは260MBまでらしい(→参考:各パソコン毎のHDD最大認識容量。でも、504MBまでじゃなかったっけ。)、インターフェース:PCカードのLAN(MELCO LPC-T。FreeBSDでの動作確認の報告有り。(PAOでサポートされているカード))。

入れ方としては、次のようなものが考えられます。

  1. フロッピーは健在なので、もともとついていたPC-DOS5をインストールし、さらに別途購入済みのPC-DOS7にアップグレードする。(あるいは、PC-DOS5を入れた後やはり別途購入済みのWindows3.1を入れる。) … これは以前やったことがある
  2. 個人使用なら無料のDR-DOSを入れる。
  3. PCカードのSCSI接続で外付けのCD-ROMに接続し、PAOでFreeBSD2.2.8をインストールする。 … これは以前やったことがある
  4. PCカードのLAN経由でDOSかFreeBSDかLinuxをインストールする。
ハードディスク容量の問題は簡単に交換できるのでたいしたことはありませんが、メモリとBIOSの制限を回避するのが大変でした。

1.BIOSの制限を解除

ハードディスクを交換後、とりあえずDiskManagerの起動ディスクで起動し、ハードディスク全体をフォーマットし、DiskManagerをインストール。これでハードディスク全体が使えるようになります。DiskManagerはBIOSをオーバーレイして、500MBを超える領域をアクセスできるようにするソフトです。

ちなみに、DiskManagerは使用するハードディスクメーカーのものを選択しましたが、試しにIBMから提供のものを東芝製のハードディスクで使ってみたところ問題なく使えました。

参考サイト

2.DR-DOSのインストール

DR-DOSをインストール。フリーウェアによる日本語環境の構築はまだ。

その他

参考サイト

3.パーティションの設計

DR-DOSをインストール後、fipsでパーティションを縮めることにしました。DOSの運用ならハードディスクはそんなの大きくなくていいので、300MBだけ確保することにしました。1.3GBをまるまるDOSに使ってもしょうがないので、後半を他のOSに振り分けようというわけです。

縮めた後半のパーティションをPC-DOSとFreeDOSに振り分けようと思ったのですが、ここでまたつまずきました。DOSはアクティブな基本領域からしか起動できないことと、DOSのFDISKでは基本領域が一つしか作れないことです。前者はFDISKやMBMなどでアクティブな領域を切り替えることとし、後者はDR-DOSのFDISKでパーティションを切り替えることにしました。(フロッピー1枚のlinuxで起動してFDISKを使おうとしたのですが、見つけたカーネルではコプロが必要なため起動できませんでした。)

参考サイト

4.FreeBSDのインストール

パーティション再設定後、PCカードでネットワーク越しにFreeBSDをインストール。起動フロッピーを作成していろいろ試したところ、最新のものではFreeBSDもVineLinuxもメモリの制限からインストーラが起動しないため、FreeBSD2.2.8を選択。(最低8MBいるらしい。)

PAOで普通にやって全く問題有りませんでした。但し、時間は非常にかかりました。インストール後再起動せずにpost-installでpcカードを有効にしカーネルを再構築。

PAO: FreeBSD Mobile Computing Packageからたどって2.2.8-RELEASE boot.flp(日本語/英語バージョン)をgetし(使うときにはリリース名を2.2.8-STABLEから2.2.8-RELEASEに変更する。)、fdimage.exerawrite.exeでブートフロッピーを作る。(ダウンロード先はFreeBSD-related Sites in Japanからたどればよい。)

参考サイト

5.DR-DOSをPC-DOSへ

インストールし再起動。このあとあいているパーティションにさらにPC-DOSをインストールしようとしましたが、どうしてもうまくいきません。あいているパーティションをアクティブにしたのですが、formatできないのです。とりあえずCドライブのDR-DOSをPC-DOSにインストールし直しましたが、あいかわらずDドライブの方がアクセスできません。

ドライブ構成の変更
MBR(DiskManager)DR-DOS[300MB]あき[300MB]*アクティブFreeBSD[700MB]
MBR(DiskManager)PC-DOS[300MB]あき[300MB]FreeBSD[700MB]*アクティブ

というわけで、現在はFreeBSDの入っているパーティションをアクティブにしてあり、

となっています。Dドライブはどうやったらフォーマットできるのだろう…

参考サイト


6.んで、結局今の今(2003/7/5)はどうしているかというと…

DiskManagerやDR-DOSは全て消してしまい、ぜんぶFreeBSDにしてしまいました。うちの環境ではLANが手軽に使えるのが一番便利なので。というわけで、

/etc/r.confでkeymap="jp.106x"に変更、.emacsはとりあえず

(load "canna")
(canna)
(load-library "term/bobcat")

ところで最近気づいたのですが、テキストコンソールからkonで使っているとlynxでは日本語が入れられないんですね。(Xがいるらしい。→LINUXを始めましょう(5))これではgoogleで検索できない…。

いろいろ調べていて、コンソールで日本語入力するにはcanuumやuumを使えばいいことがわかりました。ふだんCannaを使っているのでcanuumにしたかったのですが、FreeBSD2.2.8といっしょにあったdistfilesのCanna32p2同梱のcanuumはWnn4.109が必要で、なんとか入手しましたがxmkmfが通りません。そこでしかたなくuumを使ってみることにしました。起動は、

/usr/local/bin/Wnn4/uum

で、あとはctrl+\で日本語入力開始、変換キーはctrl+w、文節切り直しはctrl+iとctrl+oなど。(CannaとWnnの両方が起動しているのはむだですけど。)しかし、w3mではうまくいきましたがlynxでは文字コード設定が悪いのかちゃんとはいりません。そもそも、Cannaとキーバインドが違うのでちょっと困りもの。まあそれでも、一応これでインターネットをそれなりに使う準備が整いました。前述のとおりうちのように家庭内LAN経由でコンソールのみのオールドパソコンを使うときは、DOSよりFreeBSDのほうが実用的です。

参考サイト


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