FMV BIBLO MF/33で遊ぶ(その2)

前回は内蔵ハードディスクのMBRにインストールしたPLoPブートマネージャーの助けを借りてUSBメモリからTinyCoreLinuxを起動しましたが、本体メモリが少なく心もとないこと、現状のままでは日本語入力ができないこともあり今度は同じ方法でDebian/GNU Linuxをインストールすることにしました。

最新の安定版Lennyのネットワークインストール用のイメージをUSBメモリにunetbootinでインストールし、syslinux,menu.c32を最新のものに置き換えたうえで、有線のLAN PCカードを挿し電源を入れます。さすがに有線LANはきちんと認識でき、順調にインストールできました。ちなみに設定は、ロケールは当然日本語、パッケージは標準とラップトップのみ(デスクトップは選ばず)です。

完了後今度は内蔵HDDから起動すると無事Debianがテキストベースで立ち上がりました。ここで#apt-get install x-window-systemなどとして、必要な追加パッケージを入れていきます。ちなみに、パーティション設定は手動で行いましたが、その際リカバリーイメージか何かの隠しパーティションがあったのでそれは/dev/hda1のまま手をつけず、他に/dev/hda2と/dev/hda3を作ってそれぞれルートにマウントとスワップ領域にしました。

  • x-window-system
  • fluxbox
  • kazehakase(iceweaselを入れてみましたが重くて廃棄)
  • scim-anthy

fluxboxのフォント、キーバインドの変更(コントロールキーとキャップスロックキーの交換)などいくつか設定を変えると、無事日本語インターネット環境が整いました。ただ、スワップがあるからいいようなものの、メモリ使用量はいっぱいいっぱい、ハードディスク使用量も1GBを超えてしまいました。
Debian | comments (0) | trackbacks (0)

FMV BIBLO MF/33で遊ぶ

最近入手したFMV BIBLO MF/33は、本来あるべき付属品であるフロッピーディスクドライブやCD-ROMドライブが紛失しており、本体と電源コードのみでした。メモリは64MB、ハードディスクは6GBで、そこにWindows98とWindows2000がデュアルブートとなるようセットされていました。

一応別途有線と無線のLANカードを準備し、Windows2000からはどちらを使ってもネットワークが使えるようにできましたが、メモリが少ないため動作が遅い。またWindows98の方はドライバの問題が解決せずネットワークが使えません。そこで今回はこのマシンへのlinux導入を考えました。

最大の問題はブートデバイスで、このノートパソコンのBIOSから起動できるのは内蔵ハードディスクか付属品のフロッピーディスクドライブのみ。このままでは身動きが取れないので、USBからブートできるように、まずはMBRをいじることにしました。
P1030797.JPG

このマシンのようにBIOSが直接USBを起動できないとき、これまでPLoPブートマネージャーを利用して成功していたので、今回も同様の案を採用です。PLoPはいくつかの方法でMBRにインストールできるはずなのですが、MS-DOSプロンプト、NTローダーからのインストールはいずれも失敗したため、grub4dos経由で当該インストーラーをカーネルとして指定して起動し、PLoPのインストールに成功しました。

次にunetbootinを利用して、とりあえずtinycoreのディスクをUSBに作成し、セットした状態でPLoPからUSBを呼び出してみると、USBメモリ上のsyslinuxを読み込むところまでは行きましたが、そこで止まってしまいます。そこで最新のsyslinuxとmenu.c32を持ってきて、特にsyslinuxは-sオプションをつけてインストールしなおしたところ、今度はブートに成功しました。
P1030798.JPG
P1030799.JPG
但し、何回かに一回は読み込みの途中でフリーズします。気長に起動させるのがコツのようです。とにかく、電源を入れてから1分半くらいでlinuxのカーネル展開スタート(つまり、カーネルや初期RAMディスクの読み込み完了)までたどり着きます。そこまで行けばあとはOKでした。
P1030800.JPG
P1030801.JPG
(上記写真は、syslinux.cfgを編集し、起動時のカーネルパラメーターにvga=787を追加して解像度を800x600に変えてあります。)

参考サイト
http://nobumasa-web.hp.infoseek.co.jp/
http://wikiwiki.jp/disklessfun/

現時点での課題は、どちらかというとtinycoreの設定に関する課題ですが、無線LANが使えないことです。但し、有線LANは使えますので、tinycoreの肝であるtceなどのレポジトリへのアクセスは可能です。もちろん上記テストでは本家のCD-ROMイメージですので、日本語の表示・入力ができないという根本的な問題があります。
Tiny Core Linux | comments (0) | trackbacks (0)

USBからブートできるPLoPのお勧め

パソコンは電源を入れると、大雑把に言って次のように起動します。

1.本体の基盤に装着されているBIOSを使って基本的な初期化を行った後設定に従って内蔵のハードディスクの先頭部分などからブートローダーを読み込む。

2.ブートローダーはさらに設定に従って内蔵ハードディスクのいずれかのパーティションの先頭部分からOSを読み込むためのカーネルローダーを読み込む。

3.カーネルローダーはOSを読み込む。

古いパソコンの場合CD-ROMなどの光学ドライブがなかったり、USB端子は存在するものの1のBIOSによる読み込みが内蔵ハードディスクとフロッピードライブに限定されていたりしす。最近のパソコンであれば起動時に光学ドライブやUSB接続のストレージなども読み込めるため設定の幅も広がるのですが、古いパソコンに最近の規格を期待しても無理なわけです。

そのため、OSの入れ替えなど根本的なところで作業をしようとするといろいろ不便なことになります。OSの再インストールといえばたいていCD-ROMですし、LinuxではOSをUSBに詰め込んで内蔵ハードディスクとは無関係に起動できたりするのですがそうも行きません。

そこでお勧めなのがPLoPブートマネージャーです。これを使うと1の段階にUSBドライブを加えることができます。PLoPを内蔵ハードディスクがフロッピーのどちらかにインストールして、そこから起動できるようにすれば2以降にUSBドライブを選べるようになるわけです。

具体例その1:内蔵ハードディスク及びフロッピーのみあるノートパソコンで、PLoPをフロッピーにインストールし、そのフロッピーで起動してからLinuxをインストールしておいたUSBを読み込みLinuxを起動する。Plop Boot Manager Downloadsから最新版をダウンロードし、plpbt.imgをRawWriteなどでフロッピーに書き込むといいでしょう。

具体例その2:外付けフロッピー及びCD-ROMドライブを紛失し内蔵ハードディスクしかないノートパソコンで、PLoPをハードディスクにインストールし、内蔵ハードディスクでの起動の途中でLinuxをインストールしておいたUSBを読み込みLinuxを起動する。
USBブート | comments (1) | trackbacks (0)